弾指の章

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静夜思

私に しづかな夜があり
月の やさしくわらうとき
陽に 焦がされた身は癒えて
さびしき 星が明けてゆく

私に しづかな夜があり
手紙のそっときたるとき
さびしきひとりはさびしからず
醒めゆく夢にとけてゆく


はかられた

夜明けまえに
かざりつける三角定規
これはしまった
はかられた


れんしゅうのことば

つきのこころは たいようのからだ
かかえて ゆめのなか
あか き くろ しろ あお みどり
りんご まるめろ なつみかん

しじまにとけてよどむのは
いつもきまって ほしのよる
あか き くろ しろ あお みどり
りんご まるめろ なつみかん


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